
「アート×学問」の未来をひらくみなさんへ
大阪大学中之島芸術センター主催「アートX学問」の未来デザイン―コンバージェンス・アート新進芸術家等育成プログラムへようこそ。
このプログラムは、アートを志す皆さん一人ひとりが、激動する現代社会において何を創造し、どのように社会と関わるかを、芸術と学問の交差点から共に考え、実践していくための学びの場です。大阪大学という総合大学の知的資源と、中之島を中心とした文化施設との協働によって広がる、リアルと知の交差する都市空間を舞台にしています。ここから、これまでにない新しいアートのあり方を切り拓いていきます。
今日のアーティストには、表現力だけでなく、社会課題と真摯に向き合い、異なる分野の知見と連携して創造的に応答していく力が求められています。そのためには、芸術と自然科学、人文学、情報科学といった多様な学問領域との「越境的対話」が欠かせません。本プログラムでは、アートと学問が相互に触発しあいながら、コンバージェンス(融合)として新たな創造を生むことを目指します。
「コンバージェンス・アート」とは、アートを中心に据えながらも、その外側に広がる世界の複雑さを積極的に引き受ける態度です。それは、宇宙物理学の問いにインスパイアされた映像作品であったり、薬学の知見を通して人間の生命と感情に迫る音楽であったり、あるいはAIやVR技術と結びつくことで再定義されるパフォーマンスかもしれません。こうした創造の在り方は、大学という知のプラットフォームから社会へと広がり、次の時代を形づくっていく可能性を秘めています。
受講生の皆さんには、この「アート×学問」の旅を通じて、自身の芸術表現を深めると同時に、新しい知と他者との協働を通して、より開かれた創造の地平へと踏み出していただくことを期待しています。本プログラムが、みなさん一人ひとりにとって実り多い出会いと挑戦の場となることを、心から願っています。